建材の中でも、金属製の板材は様々なサイズが用意されていますので、使用になる部分の寸法と取り合いをよく考えて発注する必要があります。ここでの注意点は、素材や加工形状によって基本となる寸法が変わってくることがあるということです。
たとえば、パネル張りなどに使われることが多いアルミ板やステンレス板などは、250mm間隔で用意されていることが多いですね。板の厚みによっては500mmや1000mm間隔でのサイズとなっていることもあります。一方で屋根材などによく使われるトタン板は、455mmもしくは910mmごとにサイズバリエーションが設けられていることが多いという違いがあります。
これは、日本特有の建設事情が関係しています。伝統的な日本建築では寸と尺によって寸法を採っていた歴史から、今でもその名残で910mmのボードや柱を使っているハウスメーカーや工務店がたくさんあります。その基本となる寸法に合わせるために、壁や屋根に張るトタン板は910mmが多いのですね。ただ、山梨でも増えていますが、最近の工務店などではメートルサイズを基本として設計をするケースも出てきますので、そうなると500mm間隔の建材の方が使いやすいですね。
一方で、ステンレス板やアルミ板などは建築だけでなく機械系でもたくさん使われますので、寸や尺に合わせたサイズは逆にあまり見られません。それで500mm単位でのサイズが多くなるというわけですね。こうした材料によるサイズバリエーションの違いに注意してみましょう。